仮想通貨に対する金融当局の対応は。

英国を始めとした、ドイツ、イタリアがビットコインなどの仮想通貨が、マネーロンダリング、麻薬密売人、テロリストなどに使用されることを懸念して、EU全体で規制に向けての取り組みを開始。

ドイツは、マネーロンダリング、麻薬密売人、テロリストによって使用されているとの懸念から、ビットコインを規制する欧州の動きに加わった。

先月、ドイツの金融監督当局は、クリプトカルトのリスクを消費者に警告した。監督当局は、デジタル通貨のグローバルリーチにより、全国レベルでの規制は十分ではないと述べた。

マネーロンダリングやテロと仮想通貨の問題は非常に多く、切っても切れない関係にある。というのも、P2Pで対人取引や匿名取引等が可能で、国のお金を管理したい政府からすると厄介極まりないからである。

EU圏内の国がどのような選択をするのかが、今後注目となってくる。また、2018年4月にブエノスアイレスアルゼンチンで開催予定のG20会合にてビットコインを議題として組み込む提案をするとの考えを述べたことが伝わっている。

しかし、どのような結果になろうと、価格は別として仮想通貨の取引が無くなることはないと確信している。それは中国という市場が教えてくれている(以上CoinPicksより引用)

日本の仮想通貨取引所インチェックの保有していたNem通貨580億円が喪失した事態に関して、損失を被った26万人に対して損失総額460億円の損害補償をコインチェックが行うと発表した。ただし、その時期について嵌めて減していないが、コインチェックは自己資金で損害補償は可能であるとしている。

しかしコインチェックの取引が停止されたままであるため、本当に損害補償が行われるのかまだ予断を許さない。単に禁輸当局によりNEM以外の仮想通貨に関しても取引停止措置を取られる事態回避のためのコインチェックの対策である可能性も否定できない。

仮想通貨問題の本質に関してはCoinPicksの記事にある通り、大きく三点の問題がある。第一にマネーロンダリング、第二に麻薬取引などへの悪用、第三にテロリストなどの違法送金、などが懸念されている。

つまり便利な為替管理なき世界通貨として電子仮想空間で取引されるため、何処からも干渉されないFreeCoinだということだ。そのため自由に何処へでも送金できるし、決済後の仮想から現実化への転換段階で国際通貨のドルやユーロや円に換金すれば当局の為替管理の監視や為替手数料を支払う必要もない。

それだけ当局にとっては厄介な貨幣といえる。それは各国の金融政策とは関わりなく、海外から瞬時に国境を越えて仮想通貨という形態で資金が流入したり、一挙に引き揚げられたりする事態が起きることを意味する。

それは実体貨幣と仮想貨幣とで世界を舞台にした新しいタイプの金融戦争が起きる可能性があることを示唆している。つまり世界のトップ10の金融大国を除く普通の国家なら、仮想通貨によるそれらの国の金融機能を支配することも可能になる、ということだ。それは想像するだけでも恐ろしい事態だ。

それはグローバル化の究極の姿かもしれない。つまりグローバル化が目指す処はヒト、モノ、カネの国境を越えた自由な取引を大前提として経済、ことに投機資金による他国を丸ごと植民地支配して富のすべてを搾取しようとする企てだからだ。

それはピケティ氏が21世紀の資本論で明らかにしたように、金融資本の利益率は常に労働者の利益率を上回る、という資本主義の構造的な欠陥にある。だから世界の1が世界の産み出された利益の82を手に出来るのだ。その眼が眩むほどの格差社会を人類は許容するのだろうか。

近未来のグローバル化社会で大活躍するのはドル支配だとウォールストリートの米国の1たちは考えてニンマリとしているが、その足元に忍び寄る仮想通貨という伏兵に気付いた時、ウォールストリートの1たちは決して仮想通貨の暗躍を許さないだろう。

自分たちが世界を巻き込んでTPPやFATなどを梃子としてグローバル化を推進している陰で、チャッカリと小判サメのようにパラサイトしているbitcoinなどの仮想通貨に国際金融が乗っ取られては元も子もないからだ。仮想通貨は今後激烈な反撃を世界の基軸通貨当局から受けることは容易に想像できる。

その時になって、日本の金融当局はいかなる対処を取るのだろうか。欧州諸国が規制の方向で足並みをそろえた今も、日本の金融当局は我関せずで、取引所を登録制にしていては後手に回る可能性が大といわざるを得ない。